ahamoの速度制限は厳しい？1Mbpsでできること・解除方法とは？

ahamoの通信速度は通常時どのくらい？

まず、ahamoの通常時の通信速度を確認しておきましょう。

ahamoはドコモと同じ回線を利用しているため、ドコモの5G・4G（LTE）回線と同じエリア・通信速度で利用できます。
（ahamoではドコモの3Gエリアでは利用できません）

ドコモの通信速度は5Gエリアで「受信最大4.2Gbps」、4Gエリアで「受信最大1.7Gbps」なので、理論的にはahamoも同じ速度で使えることになります。

ただし、これはあくまで「技術規格上の最高値」のため、実際にここまで速い速度が出ることはありません。

ahamoで実際に出る通信速度を知るのに役立つのが、ドコモの公開している「実効速度」の計測結果です。

実効速度とは、一般的な利用環境で計測された通信速度のこと。2022年1月～3月の計測結果は以下の通りです。

ドコモでは、iOSでもAndroidでも下り（ダウンロード）137～260Mbps以上と非常に高速な通信速度が出ており、ahamoでも同程度の速度が出ることが期待できます。

ドコモの実効速度についてより詳しく知りたい方は、実効速度計測結果（ドコモ公式サイト）のページでご覧ください。

さらに、実際にahamoではどのくらいの通信速度が出るのか、全国のユーザーの通信速度計測結果が見られるサイト「みんそく」でも調べてみました。

「みんそく」でのahamoの通信速度測定結果は以下のようになっています。

平均ダウンロード速度は94.24Mbps。非常に速い速度が出ています。

みんそくのデータによると、ahamoの通信速度は通信キャリアのランキングでドコモに次ぐ3位ということです。

大手通信キャリアのドコモやソフトバンクの次に速い通信速度が出ているため、非常に快適にインターネットが使えるでしょう。

速度制限がかかると送受信最大1Mbpsになる

では本題の、ahamoで速度制限がかかった時の通信速度について解説していきます。

ahamoの料金プランは2種類あります。
・月間データ容量20GB「ahamo」
・月間データ容量100GB「ahamo大盛りオプション」（2022年6月から受付開始）

速度制限の条件は以下のようになっています。

どちらの料金プランも、月間データ容量を超過すると、送受信最大1Mbpsの速度制限がかかります。

この条件は国内で使う場合も、海外で使う場合も同じです。

ahamoを使っていて通信速度が遅いと感じた場合は、ahamoサイトまたはahamoアプリにログインしてデータ通信量を確認してみましょう。

ここで残りが0になっていれば、送受信最大1Mbpsの速度制限がかかっています。

【格安SIM会社】ahamoと他社のプラン比較

次に、ahamoと他の格安SIM会社の「料金プラン」と「速度制限の条件」などを比較してみました。

比較対象にしたのは、ワイモバイル、UQモバイル、LINEMO、povoの4社です。

※povoは基本料0円の料金プランに、使用するデータ量を購入（トッピング）するプランです。購入したデータトッピングの利用可能期間は各トッピングよって異なるため、他社の月額料金と比較できる「30日間」で、2種類のトッピングを掲載します。

料金プランに関しては、割引をあわせて考慮すると、各社ともそれほど大きな違いはありませんでした。

速度制限時の通信速度が最大1Mbpsに設定されているプランが多いですが、ワイモバイル、UQモバイル、LINEMOの3GB程度のプランでは、制限時の速度は300kbpsです。

・ワイモバイルとUQモバイル

ワイモバイルとUQモバイルの割引適用前の通常料金は、他社と比較して高めに設定されていますが、「家族割引」や「セット割」を適用することで、他社と同程度の料金で利用することも可能です。

家族と同じキャリアを使う方、セット割の適用になる光回線等を利用しているなど条件が合えば、ワイモバイルかUQモバイルをおすすめします。どちらも実店舗があるので、十分なサポートを受けられる点もメリットになります。

通信速度については、UQモバイルのみ「3日間の通信制限」があるため、短期間でたくさんのデータ量を使いたい方は他社のプランを検討された方が良いかもしれません。

・povo

続いてpovoの特徴は、「基本料0円」で使いたい分のデータ量を購入（トッピング）するプランです。データ使い放題（24時間）、1GB（7日間）などのトッピングを組み合わせることで、自分だけの格安プランを作れます。

トッピングをしていないときの通信速度が128kbpsと他社よりも低速になるので注意が必要です。

・LINEMO

LINEMOの特徴は、LINEを使ってもデータ量がカウントされない「LINEギガフリー」です。速度制限中でもLINEは通常の速度で使うことができるので、LINEをよく使う方におすすめできます。

・ahamo

ahamoは通信速度が速く、比較した中で唯一100Mbpsを超えているため、最も快適にインターネットを使うことができます。

また2022年6月には100GB使える「大盛りオプション」がスタートしたため、さらにデータ量をたくさん使いたい方にもおすすめです。

速度制限になっていてもできることはある？1Mbpsで快適に使える目安

1Mbpsの速度制限がかかった際、1Mbpsではどんなことができて、どんなことができなくなるのかが気になるところではないでしょうか？

そこで1Mbpsの通信速度でできることを調査してまとめてみました。

参考に、ahamoの海外利用で15日以上データ通信を利用した場合の速度制限「128kbps」でできることも比較として掲載しています。

1Mbpsの通信速度でできることについてもう少し詳しく知りたい方は、以下の内容を参考にしてください。

LINEアプリの利用

家族や友達との連絡にLINEを使っている方にとって、速度制限中にもLINEが使えるかどうかは非常に重要なポイントではないでしょうか。

通信速度が1Mbpsあれば、LINEの基本的な機能（トーク、無料通話、ビデオ通話）は使うことができます。

特に、トークや無料通話は1Mbpsでも何の問題もなく快適に使えるので、速度制限中にLINEで連絡が取れなくなるかも…と心配する必要はありません。

ただし、ビデオ通話では時々映像や音声の遅延が発生する可能性があります。

メールの送受信

通信速度が1Mbpsあれば、メールの送受信も快適に利用できます。

速度制限中でもLINEやメールなどの連絡手段が使えなくなることはありません。

ただし、メールに画像やファイルを添付すると、添付しているデータの大きさによって送受信に時間がかかる場合があります。

Webページ・SNSの閲覧

WebページやSNSの閲覧は、画像が少なめのページであれば問題なく行えますが、画像の多いページやデータ量の大きいものを見る場合は、画像の読み込みに時間がかかります。

例えば、画像が多く使われている「Yahoo!トップページ」を約1.5MBとして計算すると、読み込みに10秒以上かかるためストレスを感じてしまうかもしれません。

また、Instagramなど画像がメインのSNSも読み込みに時間がかかるため、快適に楽しむためには速度制限を解除するか、Wi-Fiに接続して閲覧することをおすすめします。

YouTubeの視聴

YouTubeの動画は、中程度の画質（360～480p）に設定すれば再生可能です。

YouTubeアプリの場合、再生中の動画右上のメニューから画質の変更ができますが、YouTubeでは通信速度に応じて自動的に最適な画質が選択されるので、この設定は基本的に必要ないことがほとんどです。

読み込みに時間がかかって動画が再生できない場合は、ここで紹介した方法で画質の設定をチェックしてみてください。

速度制限を解除する方法

ahamoで速度制限がかかってしまった場合、以下の方法で速度制限を解除することができます。

「1GB追加オプション」に申し込む

速度制限がかかってしまい、すぐに通常速度で利用したい場合は、「1GB追加オプション」の申し込みをすると速度が戻ります。

ahamoサイトの｢データをチャージ｣から、1GBあたり550円(税込)で利用可能データ量の追加ができます。

申し込みはahamoサイトまたはahamoアプリの「データをチャージ」ボタンから行えます。

翌月の1日まで待つ

ahamoの速度制限は、速度制限がかかった月の翌月の1日午前0時以降に自動的に解除されます。

例えば、5月20日に20GBを超過して速度制限がかかった場合は、6月1日の午前0:00に新たに20GBが付与されて通常速度に戻ります。

そのため、データチャージ料金を節約したい場合や、月末まであと数日という場合は、「翌日の1日まで待つ」こともできます。

この場合は、家のWi-Fiに接続する、無料Wi-Fiスポットを使うなどして月末までの期間を乗り切りましょう。

dポイントクラブ会員であれば、全国のカフェ、コンビニなどで提供されている「d Wi-Fi」が無料で使えるので、おすすめです。

ahamoユーザーであれば毎月の利用料金でdポイントも貯まるので、ぜひdポイントクラブとあわせて申し込みしておきましょう。

ahamoの通信速度や速度制限に関する注意点

ahamoの通信速度や速度制限に関して、以下2つの点に注意してください。

海外で使う場合は128kbpsの速度制限もあり

ahamoで速度制限がかかるのは、基本的に国内でも海外でも20GBを超えてデータを使った場合です。

制限時の通信速度は送受信最大1Mbpsになります。

ただし、「速度制限がかかると送受信最大1Mbpsになる」の部分でもご紹介したように、海外でahamoを使う場合は次の条件でも速度制限がかかります。

海外での速度制限
海外で最初にデータ通信を利用した日（日本時間）から15日経過後の日本時間0時以降、通信速度が送受信最大128kbpsに制限されます。この海外での速度制限は、日本に帰国しデータ通信を行うまでは解除されません。月間データ容量を追加購入しても解除できないので、長期間の渡航の際は注意してください。

どの国でahamoのデータ通信ができるか知りたい方は、ahamo公式サイトのページをご覧ください。

4回以上データチャージをするなら大盛りオプションの方がお得

ahamoのデータチャージ料金は1GBあたり550円(税込)かかります。

そのため、4回データチャージをすると月額2,970円(税込)+2,200円(税込)で合計5,170円(税込)で月に24GB使える計算になります。

2022年6月から開始した「ahamo大盛りオプション」は月額4,950円(税込)で月に100GB使えるので、4回以上データチャージをするなら大盛りプランに変更した方がずっとお得です。

現在ahamoを契約中で、毎月のようにデータチャージをしているという方は、大盛りオプションへのプラン変更を検討されることをおすすめします。

データ量が残っているのに速度が遅くなる原因

ahamoを使っていて「速度が遅い…」と感じた場合は、まずahamoサイトまたはahamoアプリにログインしてデータ通信量を確認してみてください。

残りのデータ容量が0GBになっていれば、速度制限がかかっています。

その場合はデータチャージをするか、翌月の1日に速度制限が解除されるのを待ちましょう。

もし残りが0GBになっていないのに通信速度が遅い場合は、以下3つの可能性があります。

※ahamoは「3日間の通信制限」がありません。ahamoのデータ容量「20GB」または「100GB」（ahamo大盛り）を使い切るまでは速度制限がかかることはありません。

ahamoの回線に非対応の端末を使用している

データ量が残っているのに通信速度が遅い場合は、現在お使いの端末がahamoの回線に対応しているかどうか確認してみてください。

ahamoは基本的にドコモと同じ回線を利用しているため、ahamoまたはドコモで購入した端末が利用できます。

またahamoまたはドコモで購入した端末以外でも、ahamo公式サイトの「対応端末一覧」に掲載されている端末であれば利用可能です。

対応端末一覧に掲載されていない端末を利用する場合、機種によっては、通信はできても使用する場所によって電波が入りにくくなり、通信速度が遅くなることがあります。

現在対応端末一覧に掲載されていない端末を使っていて、データ量が残っているのに速度が遅い状態が続いているようであれば機種変更を検討してみてもいいかもしれません。

ahamo（ドコモ）の通信障害が発生している可能性

2つ目に考えられるのは、ahamo（ドコモ）で通信障害が起きている可能性です。

データ量が残っているのに通信速度が遅い場合は、ドコモ公式サイトの重要なお知らせ（通信障害等）のページを確認してみましょう。

通信障害が発生している場合は、以下のように障害が発生している地域と具体的な内容が表示されます。

通信障害により速度が低下している場合は、ユーザー側で対処できることはありませんので、障害の復旧を待ちましょう。

通信が混雑している

ahamoの公式サイトには以下のような状況で、通信速度が遅くなるという記述があります。

・ネットワークが混雑している場合
・一定時間内または1接続で大量のデータ通信があった場合や、長時間接続された場合
・通常速度で利用できるデータ量を超過した場合

つまり、「ネットワークが混雑しているとき」は、速度制限がかかる場合があるということです。

ただし、具体的にどのような状況で速度制限がかかるのかについては公開されていません。

まだデータ量が残っていて、他2つの理由も当てはまらないのに通信速度が遅い場合は通信の混雑による速度制限がかけられている可能性があります。

混雑が解消されるまでしばらく待ってみましょう。

2022年6月時点の調査内容です。